亜鉛を多く含む食べ物で代表的なものといえば牡蠣を思い出しますよね。
その他にも豚レバーや煮干しなどにも亜鉛は多く含まれるのですが、現実的に毎日食べるのは難しい面もあります。
そこで、亜鉛を多く含む食べ物ベスト10の他にも、日常的に食べやすい食事も紹介しています。
また、亜鉛は体内で作ることができないミネラルで、体内への吸収率も低いため、十分な量を摂取するためにはサプリメントが向いている成分でもあるんですよ。
目次
亜鉛の働きと効果
亜鉛は人間の体のさまざまな場所で活躍しています。
たとえば、肌や髪の毛の調子を整えたり、アルコールを分解したり、味覚を働かせたりといった効果が代表的です。
それから忘れてはならないのが性機能の向上を促す働きです。
精液・精子の中にはたくさん亜鉛が入っており、重要な原料として使われています。
そのため、亜鉛を普段からしっかり摂取していれば健康な精液・精子を作り出せるわけです。
亜鉛は摂取すると体の中の器官・組織に隅々まで作用していきます。
体の中で使われる亜鉛自体の量は少ないのですが、その役割の種類はあまりに多く、数え切れないほどです。
なにしろ体内には数千という酵素がありますが、そのうちの数百近くの酵素は亜鉛を必要としているのです。
また亜鉛は人間の体の新陳代謝に深く関わっています。
新陳代謝というのは古い細胞が捨てられ、新しい細胞が生まれるサイクルのことをいいますが、体を若々しく維持するには重要なポイントです。
亜鉛がなぜ新陳代謝に関わっているかというと、細胞を作り出すためのDNAを作ったり、体の器官・組織のもととなるたんぱく質の合成を促したりするからです。
亜鉛の1日の摂取量と上限
亜鉛は人間の体にとって(もちろん男性の体にとっても)大切な栄養素であることは間違いありませんが、かといって摂取すればするほどいいわけではありません。
人間は摂取できる栄養の量に限度があるので、それ以上摂取しようとすると体内に吸収されないうちに排出されたり、健康に害を及ぼしたりします。
また当然ながら摂取量が不足しても健康に害を及ぼすので、1日の摂取量と上限を守ることが亜鉛摂取の前提となります。
厚生労働省が発表した情報によると、摂取量の目安は成人男性で1日12mgとなっています。
目安自体はこうなっているのですが、実際の日本人男性の1日亜鉛摂取量は12mgを下回ることが多いです。
摂取量の上限については1日40~45mg程度となっています。
そのため、摂取量の「目安」よりも3倍~4倍程度は摂っても問題ないということになります。
亜鉛を多く含む食べ物ベスト10
亜鉛は現代の男性が不足しがちなミネラルですが、実は亜鉛を含んでいる食品は数多く存在します。
これは現代人の食生活の大きな偏りを意味しているのかもしれません。
たとえば、亜鉛は穀物、肉類、野菜といったように基本的な食品に含まれています。
特に多く含む食品となると、牡蠣や動物の肉(牛肉・豚肉・鶏肉)などが代表的です。また種類によっては魚肉も亜鉛を豊富に含んでいることがあります。
牡蠣
牡蠣は100gあたり13mg程度の亜鉛を含んでいます。
つまり、牡蠣を100g食べればすでに成人男性の1日摂取量目安である12mgの摂取を達成したことになります。
これだけ亜鉛を多く含む食品は他にほとんどありません。
ベスト10とはいいつつも、牡蠣だけ圧倒的といっていいでしょう。
ちなみに13mg程度の亜鉛が含まれるのは生牡蠣の場合で、加熱した場合その含有量は変化します。
普通なら加熱すると栄養が減るイメージがありますが、亜鉛の場合は逆に増える特徴があります。
加熱した牡蠣の亜鉛含有量は14mg程度です。
また牡蠣はビタミンや鉄分、タウリンなども豊富に含み、体を元気にする効果もあります。
ビーフジャーキー
ビーフジャーキーは100gあたり9mg程度の亜鉛を含んでいます。
ビーフジャーキーとは何かというと、牛肉を干した保存食のことです。
干すと栄養が増すので、それだけ亜鉛を効率的に摂取することができます。
牡蠣は水分を多く含んでいますが、ビーフジャーキーはかなり水分の少ない食品です。そのため、たくさん食べるのは難しいかもしれません。
またビーフジャーキーは低カロリー・高たんぱく質の食品なので、筋肉をつけたり、ダイエットをしたりするのに役立ちます。
パルメザンチーズ
パルメザンチーズは100gあたり7.5mg程度の亜鉛を含んでいます。
パルメザンチーズとは何かというと、厳密にはイタリアの「パルミジャーノ・レッジャーノ」というチーズのことです。
しかし、日本ではこのチーズに似せて作られた粉チーズのこともパルメザンチーズといいます。
パルメザンチーズには亜鉛だけでなく、ビタミンB類やたんぱく質が豊富に含まれるので、新陳代謝の活性化に役立ちます。
煮干し
煮干しは100gあたり7mg程度の亜鉛を含んでいます。
日本では昔からなじみ深い食品ですが、近年の食の欧米化の影響から、あまり食べなくなっている人も多いでしょう。
また煮干にはEPAやDHAといった魚肉特有の成分が豊富に含まれています。
EPAは血管の硬化を防ぎ血流を促す効果がありますし、DHAは血液をサラサラにし血管を詰まりにくくする効果があるので、生活習慣病対策にぴったりです。
ピュアココア
ピュアココアは100gあたり7mg程度の亜鉛を含んでいます。
ピュアココアとはそもそも何かというと、砂糖などの余計なものが含まれていないココア粉末のことです。
そのまま飲むだけでなく、お菓子に練りこんだり、ミルクと混ぜたりと、さまざまな工夫ができます。
ココアに亜鉛が含まれていることを意外だと思う人は多いでしょう。
ココアに含まれるテオブロミンやポリフェノールは体をリラックスさせ、ストレスを低下させる効果を持っています。
また食物繊維が豊富なので、便通をよくしたりもします。
豚レバー
豚レバーは100gあたり7mg程度の亜鉛を含んでいます。
レバーは肝臓の部位を食用に使ったものとして知られています。
豚レバーは亜鉛の他に鉄分を豊富に含んでいます。
鉄分は酸素を全身に運んだり血を作ったりする働きがあるので、基本的な健康はもちろん、運動機能にも大きく関わっています。
ちなみに豚レバーの鉄分は植物から摂れる鉄分と比べて数倍以上の吸収率です。
たたみいわし
たたみいわしは100gあたり6.5mg程度の亜鉛を含んでいます。
たたみいわしとは何かというと、カタクチイワシの稚魚を板状にして干したものです。
たたみいわしはたんぱく質やビタミン、ミネラルなどを豊富に含んだ食品です。
ミネラルは亜鉛以外ではカルシウム、リン、マグネシウムを含有し、骨や歯を強くする効果があります。
抹茶粉
抹茶粉は100gあたり6.5mg程度の亜鉛を含んでいます。
抹茶は緑茶とは違うものなので、混同しないように気をつけなければなりません。
碾茶(てんちゃ)を粉末にしたのが抹茶で、緑茶は煎茶を粉末にしている違いがあります。
抹茶粉にはカテキンやタンニン、カフェインといった肥満を防止する成分が豊富に含まれています。
カテキンは脂肪燃焼、糖の吸収抑制、タンニンは脂肪の吸収抑制・分解促進、カフェインは内臓脂肪燃焼に役立つとして、海外でも注目されています。
松の実
松の実は100gあたり6mg程度の亜鉛を含んでいます。
松の実というのはマツ科の植物の種のことで、韓国料理やイタリア料理で使われる傾向にあります。
日本でも松自体は松ぼっくりが採れたりして親しみ深いですが、日本の代表的な松であるクロマツやアカマツの種は食用には向いていないので、松の実の知名度は日本ではそれほどありません。
松の実は植物の種なので、植物性油脂を多く含んでいます。
特にオレイン酸やリノール酸といった不飽和脂肪酸を豊富に含むことから、肥満防止や動脈硬化防止に役立ちます。
ごま
ごまは100gあたり6mg程度の亜鉛を含んでいます。いわずとしれた日本の代表的な食品であり、さまざまな健康効果があることが判明しています。
ごまには白ごま、黒ごま、金ごまといった種類がありますが、基本的にどれも摂取できる成分は同じです。
ただ白ごまは脂肪分が多かったり、黒ごまはポリフェノールが豊富だったりする違いはあります。
ごまはビタミン類が非常に豊富で、体の機能を正常化させる働きがあります。
日常的に亜鉛を摂取しやすい食べ物と毎日でも食べることができるおすすめの食事とは
亜鉛が多く含まれる牡蠣はもちろんのこと、その他の動物の肉や魚肉を普段からこだわって食べるのは現実問題としてなかなか難しいという方が多いと思います。
ということで、日常的に食べやすい食品で亜鉛を多く含んでいるものもあげておきます。
納豆
納豆には100gあたり2mg程度の亜鉛が含まれています。
日本では昔から朝食などに定番の食品として利用されていますし、日常的に摂取しやすいでしょう。
また納豆に含まれているピラジンやナットウキナーゼには血流を促す作用があります。
ただ日本人でもあのネバネバや臭いが苦手という人もいるので、そういった人は難しいかもしれません。
卵黄
卵黄には100gあたり4mg程度の亜鉛が含まれています。
ただし、卵白にはほとんど亜鉛が含まれていないので、たまごを食べる時は注意してください。
また卵黄にはコレステロールの吸収を抑えるレシチンが豊富に含まれます。
味付けのり
味付けのりには100gあたり3.5mg程度の亜鉛が含まれています。のりばかりを大量に食べることは難しいので、うまく他の食品と組み合わせると効果的です。またのりにはビタミンやカロテン、食物繊維などが豊富なので、野菜以上に野菜特有の成分を摂ることができます。
朝食で納豆たまごかけごはんを摂る
納豆、卵黄、味付けのりは亜鉛が多く含まれる上に日常的に食べやすい食品ですが、その3つを同時に摂れるのが納豆たまごかけごはん+味付け海苔の組み合わせです。
重くない上にたまごが納豆をまろかやにするので、朝食にぴったりです。
簡単でおいしく、しかも亜鉛を効率的に摂れる。なかなかこういった夢の料理は他にありませんね^^
亜鉛を効率よく吸収するためには
実は亜鉛は吸収率があまり高くない栄養素です。
またそれだけでなく、一緒に摂取した物質とともに排出されやすい性質もあります。
高齢になればそれだけ吸収率はさらに落ちますし、亜鉛の摂取量が多くても吸収率が落ちるので、効率よく吸収する方法を知ることが大切です。
亜鉛を効率よく吸収するには一緒に摂取する成分を考えるのが基本です。
たとえば動物性たんぱく質(肉や魚、牛乳など動物性由来のたんぱく質)やクエン酸、ビタミンC、乳糖などの成分は亜鉛の吸収率を高める働きがあるので、積極的に亜鉛と一緒に摂取していくのがいいでしょう。
逆に亜鉛の吸収率を抑えてしまう成分にはシュウ酸やフィチン酸、ポリリン酸などがあげられます。
シュウ酸は主に緑黄色野菜、フィチン酸は主に穀物、豆、ポリリン酸は食品添加物に含まれています。
亜鉛が不足すると起こるデメリット
亜鉛が不足するとどのようなデメリットがあるかというと、たとえば皮膚病になる可能性があります。
というのも、亜鉛が足りないと肌が分厚くなったり、荒れてきたり、色が悪くなったりするからです。
亜鉛を摂ると皮膚病やアトピー性皮膚炎が改善されたという報告もあります。
他にも脱毛症になる可能性があります。
髪の毛はほとんどたんぱく質でできているので、亜鉛が不足してたんぱく質の合成が速やかに行われなければやがて髪の毛はもろくなり抜けやすくなります。
それから勃起障害に陥る可能性もあります。
亜鉛は精液・精子の原料になりますし、男性のホルモンテストステロンの代謝にも関わっているので、これらの働きが悪くなることで、勃起しにくくなることがあるのです。
ちなみに亜鉛は腎臓にも大切な栄養素ですが、腎臓病患者の多くは勃起障害を抱えているという話もあります。
亜鉛をサプリメントで摂取するメリット
亜鉛は食品から摂取出来れば理想ではありますが、ただでさえ体内への吸収率も低く現実的には難しいためサプリメントで摂取する方法がベターです。
そして、サプリメントで亜鉛を摂取するメリットは幅広くあります。
たとえば普段の食事のメニューを厳密に考える必要がなくなりますよね。
食事のメニューは考えるだけで大変ですし、自炊の場合は作るのも大変です。
外食の場合でも好きなものを好きなだけ食べられなくなる可能性があるので、ストレスをためてしまうかもしれません。
その点、サプリメントならメニューも味も関係なく、粒を飲むだけで亜鉛補給が可能です。
それから亜鉛だけを集中的に摂取できるメリットもあります。
食品で亜鉛を摂取しようとするとどうしても他の成分も一緒に摂ることになるので、場合によっては不要な成分を摂りすぎてしまうかもしれません。
さらに亜鉛の摂取量を管理しやすいメリットがあります。
サプリメントには必ず「亜鉛が何mg配合されているのか」の記載があるので、その日に何mg亜鉛を摂取したのか簡単に計算することができるのです。
まとめ~食事と合わせてサプリメントで上手に摂取しよう
亜鉛は勃起力アップや精力アップに効果的な栄養素(ミネラル)です。
1日摂取量の目安は12mgなので、なるべくこの量に達するように食品やサプリメントを選んでいくといいでしょう。
ただし、普段の食生活をおろそかにしてはいけませんが、体内への吸収率が低い亜鉛を食事だけで十分に摂取することは難しくもあります。
食生活をバランスよく摂ることは心掛けながら、サプリメントで並行して上手に摂取していきましょう。
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