お酒を飲み過ぎて、いざセックスとなった時に普段のように勃起できなかったという経験がある男性は少なくないのではないでしょうか。
お酒を飲み過ぎると勃たない原因は中枢神経が麻痺して上手く勃起の信号を送れなくなるためです。
また、日常的にお酒をよく飲まれる男性はそうでない男性よりもEDになる可能性が高くなるとも言われています。
まずはアルコールと勃起の関係を詳しくみていきましょう。
目次
お酒・アルコールを飲み過ぎると勃たないというのは本当なのか?その理由とは
お酒を飲み過ぎると勃たたないとよく言いますが、もちろんそれは本当です。
お酒を飲み過ぎると勃起しないしっかりとした理由があります。
というのも、アルコールは中枢神経を麻痺させます。
勃起を司る神経が中枢神経のなかに含まれるため、ほろ酔い程度なら問題ありませんが、アルコールの大量摂取は勃起を妨げるのです。
また、お酒を飲むと血行が良くなります。
血行が良くなるということはペニスに流れ込む血流も増えるので勃起しそうに思えますが、実際は血液がペニスの海綿体に留まらずにそのまま流れて行ってしまうため、勃起しにくくなってしまいます。
アルコールによってドーパミンや男性ホルモンの分泌量が高まるため、性欲自体はいつもよりアップするのですが、飲み過ぎるとムラムラしているのに勃たないということになってしまうわけです。
他にも慢性的に大量飲酒していると、精子に必要なビタミンや亜鉛などあらゆる栄養素がアルコールの分解に使われるため、精子の数自体が減ってしまいます。
そうなると、ますます勃起しにくくなるわけです。
勃たないお酒ってあるの?アルコールの種類や量との関係性
お酒の種類によって、勃ちやすい、勃たなくなりやすいということはありません。
どんな種類のお酒であれ、勃起を妨げるのはそれに含まれるアルコールですから、アルコールの摂取量こそが関係しています。
そう考えると、ビールと焼酎を比べた場合、同じ量だけ飲んだとすると焼酎の方が早く勃たなくなるとは言えるでしょう。
一般的によく言われるアルコールの適量は、ビールであれば中ビンで1本、赤ワインならグラス2杯、日本酒なら1合、焼酎やウイスキーならグラス半分程度とされています。
ただ、アルコールへの耐性には個人差がありますので、強い人ならビール3杯程度でも影響はほとんどないでしょう。
ただし、酒豪を自負する人でもそれ以上飲むのは勃起ということを考えると、あまりおすすめできません。
日常的にお酒をたくさん飲む人は要注意!その理由とは
アルコールは肝臓で分解され、尿となって体外に排出されますが、この分解過程でさまざまな栄養素が大量に消費されます。
たとえば、ビタミンA・B・C・Dなどの各種ビタミン、亜鉛、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルを大量に消費します。
ですので、お酒を飲めば飲むほど体には栄養が不足していくのです。
正常な勃起には十分な栄養が必要ですが、それに足るだけの栄養素が体内にないため、慢性的に大量飲酒する人の場合、勃起が難しくなってしまいます。
またアルコールには、精巣内のテストステロンの生成を阻害する影響もあるため、飲酒が常習化すると精子の数が減ってしまいます。
もっと怖いのが、アルコールは脳にも悪影響を与えることです。
脳が正常に機能しなくなり、すべての感覚が鈍化していきます。
つまり、性欲自体が失われ、性的興奮をかき立てられるような状況においても、勃たないということにもなってしまうのです。
ED治療中のお酒も要注意
EDの治療でバイアグラを飲んでいる人はお酒の飲み過ぎに注意です。
バイアグラには血管拡張作用がありますが、それがアルコールの血行促進作用によってより強く作用します。
つまり、お酒の回りがいつもより早く、すぐ酔っぱらってしまうということです。
酔っぱらってフラフラではセックスどころではありません。
また、このダブルの血管拡張作用によって血圧が急激に下がることもありますから、貧血気味の人は特に注意しなければなりません。
バイアグラを飲むと誰でも多少は目の充血や顔の火照りを感じるものですが、そのせいで薬を飲んでいることがバレたらまずいと思って、ごまかすためにお酒を飲む人がいます。
リラックスできるほろ酔い程度ならかまいませんが、飲み過ぎは禁物です。
セックス前にお酒を飲む場合の対策6選
セックスの前にお酒を飲み過ぎないというのがベストではありますが、中にはお酒を飲まなくてはいけないシチュエーションもあるでしょう。
また、適度な量のアルコールであれば、セックスへのメリットもあります。
自分のアルコールの適量を知り、その上でアルコールをより分解しやすくなる方法をとることでセックスへのデメリットを抑制していきましょう。
基本的にセックス前はお酒の量を控える
勃起に関していえば、基本的にセックスの前はお酒を飲まないに越したことはありません。
しかし、少量のアルコールにはリラックス効果もありますから、緊張すると勃たなくなるという人はお酒を少し飲むのも有効です。
ただし、それもあくまで少量であって、ある程度飲んでしまうと勃起力が下がることは確実です。
男性も女性もお酒によって性欲が高まりやすいことは確かですが、女性と違って男性の場合、アルコールが直接ペニスに作用してします。
お酒を飲む前に乳製品を摂る
お酒を飲む前に牛乳やヨーグルトなど乳製品を摂ると、お腹の中に膜を張ってアルコールから守ってくれるという話がありますが、それは間違いです。膜は張られません。
ただ、乳製品の脂肪分がアルコールの吸収を抑制するのは確かです。
アルコールの代謝も多少は良くなるので、お酒を飲む前に牛乳を飲む場合と飲まない場合を比べれば、飲んだときの方が、ある程度は勃たなくなることを防ぐことにもなるでしょう。
アルコールを分解する食べ物を一緒に摂る
お酒を飲むときは、アルコールの分解をサポートする成分を含む食べ物を一緒に食べましょう。
ビタミンB1・B2・B6・B12・Cなどのビタミン群、葉酸、亜鉛などは特に効果的です。
具体的な例をいくつか挙げましょう。
牛のハツ(心臓)や豚肉全般にはビタミンB1、また牛でも豚でも鶏でもレバーにはビタミンB2がたくさん含まれています。
マグロやサバにはビタミンB6が含まれていますし、シジミや赤貝はビタミンB12の宝庫です。
葉酸はウナギ、ウニ、すじこなど、亜鉛は海のミルクと呼ばれる牡蠣が最高です。
セックスの前のお酒の席では、これらをおつまみに頼むとよいでしょう。
なお、こうした栄養素を多く配合したサプリメントや栄養ドリンクなどでも代用可です。
お酒を飲むなら赤ワインが効果的
同じお酒でも、どうせ飲むなら赤ワインが勃起に良い効果をもたらします。
赤ワインにはレスベラトロールという成分が含まれていますが、これはバイアグラと同じく血管拡張作用を持っていて、勃起を促してくれるのです。
勃起はcGMPという神経伝達物質の濃度が上昇することで起こりますが、レスベラトロールにはcGMPを生成する働きがあって、バイアグラのように直接的に勃起に作用します。
ただし、もちろん赤ワインといえども飲み過ぎは禁物ですよ。
飲んでいる最中にお酒と同じ量の水分を摂る
お酒と一緒に同じ量の水を飲むと、お酒だけ飲んだときに比べて血中のアルコール濃度が急激に上昇しません。
つまり、酔っぱらいにくくなるわけですが、問題はお酒を飲んでいるとどのぐらい水を飲んでいるのかわからなくなってしまうことです。
徐々に酔いが回ってくると、本人は水も同じぐらい飲んでいるつもりでも、お酒の方がはるかに多いということにもなりかねません。
ですから、お酒1杯を用意してもらったら、同じく水もコップ1杯用意してもらいましょう。
その水を飲み切るまでは次のお酒を注文しないようにすれば、お酒を飲み過ぎる前に水分でお腹がいっぱいになって、勃たなくなるということを防げるでしょう。
飲んだ後はアルコールを分解する飲み物(栄養ドリンクなど)を摂る
お酒を飲んだ後は、アルコールの分解を高めるドリンクを飲むのも良い方法です。
「ウコンの力」や「ヘパリーゼ」などコンビニなどで売られている栄養ドリンクには、アルコールの分解を助けるための栄養分が効果的に配合されています。
できればお酒を飲む前に飲んだ方が良いのですが、お酒を飲んだ直後でも大丈夫です。
もっと手近なところでは、自動販売機で買えるスポーツドリンクもよいでしょう。
ビタミンやミネラルが含まれているものなら、アルコールの分解で消費された水分と同時に、分解を早める栄養素も補給できます。
ほかには、オレンジジュースなど果糖が含まれる飲み物も、ビタミンCによってアセトアルデヒドの分解が促進されます。
アルコールは適度な量なら早漏防止(遅漏効果)など効果的
ここまで勃起にとってアルコールの悪い面ばかり書いてきましたが、実はセックスの前のお酒は悪いことばかりではありません。
お酒を飲むと、中枢神経への影響で勃起はしても射精しにくくなる作用があるため、これは早漏の人にとってはメリット(遅漏効果)になります。
ふだんから遅漏気味の人はなるべくお酒は控えるべきですが、早漏防止のために多少嗜むというのは良い方法でしょう。
また、アルコールには精神をリラックスさせる作用がありますから、緊張し過ぎると勃たなくなるという場合は、気持ちよくなる程度にほろ酔い加減にお酒を飲むのも良い作用をもたらします。
なお、アルコールが性欲を高めるのは女性にとっても同じことですので、女性をその気にさせるのにお酒は有効な手段なのです。
ただし、何事も適量というのがありますので、やはり飲み過ぎてしまうとデメリットばかりが表面化してしまうので注意してください。
まとめ~セックス前のお酒は適量で抑えるのがベター
アルコールによって勃ちにくくなるのは、すべての男性に当てはまることです。
ただ、アルコールへの耐性には個人差がありますから、お酒に強い人は、ほろ酔い加減でリラックスした方が女性に積極的になれるということもあるでしょう。
一方、ふだんから遅漏やED気味の人はなるべくなら性行為前の飲酒は控えてください。
素面では緊張し過ぎて勃たないというのなら、赤ワインを飲むとか、お酒と一緒にアルコールの分解を助ける食べ物や飲み物を摂るなどの対策を取っておきましょう。
とはいえ、気分が悪くなるほど飲み過ぎてはセックスどころではありません。
自分の適量を見極め、本番で力を発揮できるようにコンディションを整えることが大切です。
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