強精剤とは

精力剤と一口に言ってもバイアグラのような勃起薬(ED治療薬)からドラッグストアなどで売られているサプリメントまで幅広い意味で使っていますよね。
強精剤も精力剤の中の1つで、男性ホルモンを配合した塗り薬なども強精剤に含まれます。
では、具体的に強精剤と、よく耳にする強壮剤の違いとは一体何なのでしょうか?
今回は強精剤と強壮剤の違い、そして強精剤に含まれる主な成分と代表的な強精剤の商品を紹介していきます。

強精剤とは?

強精剤とは

精力剤はバイアグラなどのED治療薬を除くと、大きく強精剤と強壮剤の2つに分類できます。

強精剤と強壮剤の違いは、強精剤が生殖機能の向上を意図しているのに対し、強壮剤が体内環境を整えることで精力を向上させることを意図していることです。

強精剤は生殖機能、つまり、性欲増強や性欲向上によるスムーズな勃起の実現といったものに直接作用する成分を配合しています。

主な成分としては、勃起中枢を刺激するヨヒンビンや体内で男性ホルモンに近い作用があるメチルテストステロンがあります。どちらも、医薬品成分として国が指定してる成分ですので、効果がある反面、副作用が発生する危険があります。

そのため、強精剤の中には、処方箋が必要な医療用医薬品であったり、販売時に薬剤師の指導が必要な要指導医薬品や第一類医薬品であるなど、簡単に購入できない商品もあるのです。

また、強精剤には男性ホルモンを配合している場合も多く、有効成分と男性ホルモンの双方の作用による生殖機能を向上、改善を意図しています。

中には漢方薬でも、強精剤とみなされるものがあり、朝鮮人参や八味丸、淫羊といったものが該当します。

強壮剤とは?

強壮剤とは

生殖機能(性欲)を向上させる強精剤に対して、体内環境を改善することで滋養強壮による精力増強や勃起力アップの効果を得るのが強壮剤です。

強壮剤の多くは、健康補助食品、いわゆる「サプリメント」として目にする機会が多く、コンビニやドラッグストアに売っている安い精力剤や私もおすすめしている勃起力アップや増大系の市販されていない精力剤も強壮剤に含まれます。

強壮剤は医薬品ではない場合も多いことから副作用が殆ど発生しないというメリットがあります。加えて、体への負担が少ないことから、比較的簡単に試すことができるというメリットもあります。

しかし、強壮剤は直接、生殖機能に働きかける効果がほとんどないため、即効性に乏しく、効果を実感するまでにおおむね3か月間程度は継続して飲み続けることを求められます。

また、体の状態によっては、生活習慣の改善など他の手段と併用して効果を補う必要がある場合があります。

強壮剤の原料としては、アルギニンやシトルリンをはじめとした各種アミノ酸や亜鉛などのミネラル、サポニンやポリフェノールなど抗酸化成分が豊富に含まれているものが使用されます。

また、アミノ酸を豊富に含むマカやクラチャイダム、ミネラル豊富な牡蠣、サポニンを豊富に含む高麗人参など古来から「精が付く」と言われている動植物が強壮剤の原料になっていることが多いです。

強精剤と強壮剤の違いを一言で解説

強精剤 強壮剤 違い

強精剤と強壮剤の違いを簡単に一言で説明すると、医薬品成分が入っているか入っていないかで判断すればOKです。医薬品かそれとも健康食品かの違いですね。

医薬品成分が入っている強精剤は即効性の効果が期待できますが、引き換えに副作用の可能性も高いです。

逆に強壮剤は即効性こそありませんが、副作用もなく継続して毎日飲み続けることでジワジワと体の内側から精力を回復していきます。

どちらがいいとか悪いとかではなく、それぞれメリットとデメリットがあるので飲む本人の症状の具合やシチュエーションによってうまく使い分けるのがいいでしょう。

強精剤のよく使われる主な3つの成分

メチルテストステロン

強精剤の主な有効成分にメチルテストステロンがあります。

このメチルテストステロンは、男性ホルモンのテストステロンから合成される物質で、体内でテストステロンと同じ働きをします。メチルテストステロンは肝臓で代謝されにくいため、経口摂取しても充分な効果が得られます。

そのため、メチルテストステロンは減少したテストステロンを補うために使用されていますので、更年期障害などテストステロン減少が原因のED(勃起不全)や性欲減退などには効果的です。

反面、テストステロンの減少が原因ではないED(勃起不全)等の勃起力低下には効果がありません。加えて、テストステロン値の上昇は動脈硬化や前立腺肥大といった副作用も伴います。

メチルテストステロンを使用する前には、血液中のテストステロン値の検査が必要です。検査は病院に依頼すれば受けることができますので、受診前に確認してください。自己判断だけで、メチルテストステロンを使用すると、副作用が発生する場合がありますので、くれぐれも自己判断だけで服用しないでください。

メチルテストステロンは医薬品成分に指定されています。医薬品以外に配合することは許されていませんし、配合されている医薬品は第一類医薬品の指定を受けています。購入時には、必ず薬剤師の指導を受け、購入後も用法、用量を守って服用してください。

ヨヒンビン

強精剤によく配合されているヨヒンビンは、勃起中枢を刺激すると言われる成分です。

ヨヒンビンが作用するのは、交感神経のα2受容体で、このα2受容体の機能を遮断する働きがあります。このヨヒンビンの働きによって、交感神経の活動が低下し、その結果として性的興奮が衰えにくくなり、勃起しやすくなるということです。

交感神経は、性的な興奮を抑える「ブレーキ」の役割があります。交感神経は別名を「闘争と逃避の神経」と言われており、何かと戦ったり、逃げたりするときに活発になります。この時、交感神経は戦いや逃避に不要な消化器や生殖器の活動を抑制し、心肺系など必要な器官の活動を活発にします。

ヨヒンビンは、この「ブレーキ」の機能を弱める働きがありますので、性的な興奮が伝わる際に興奮が弱まるのを防ぎ、正常に性的興奮が伝わるのを手助けします。

また、ヨヒンビンには、セロトニンに対する拮抗作用、つまりセロトニンの作用を抑える働きもあり、これも性的興奮の減衰を防ぐと言われています。

ヨヒンビンは、こういった性質から心因性EDに効果的だと言われています。特にうつ病が原因のED症状に効果があるようで、うつ病患者はα2受容体の活動が活発なためED(勃起不全)になりやすいとの報告があります。そのため、ヨヒンビンを投与することで心因性EDの改善が期待されているのです。

タウリン

タウリンは、アミノ酸の1種で医薬品成分の指定を受けている物質の1つです。そのため、健康補助食品には配合できず、医薬品に指定される製品に配合されています。医薬品以外では、貝類やイカ、タコなど食品からも摂取しやすい物質です。

タウリンの主な効果としては、過剰な血糖値や血中コレステロール値を下げたり、血圧を正常な値まで下げるなどがあります。また、左心室の機能を高め、心不全を改善したとの研究結果がありますので、うっ血性心不全の治療薬としても認可されています。

残念ながら、タウリンが直接的にED(勃起不全)を改善したり、性欲を高めたとの研究や報告はありません。

そのため、精力増強や勃起力の観点から見ると、血圧やコレステロール値などの体内環境を正常な状態に整えることで、滋養強壮効果と体内環境が原因で低下した勃起力や性欲を回復させる効果が期待できると言えます。

代表的な強壮剤を5種類紹介

オットビンs

オットピンs 強精剤

オットピンSは、クリームタイプの強精剤で、メチルテストステロンと精製オットセイオイルが配合されており、陰嚢部や内股に塗って使用します。

メチルテストステロンが配合されていますので、更年期障害による精力減退や勃起力低下、早漏などの改善に効果があります。加えて、精製オットセイオイルがメチルテストステロンの効果を助けることで、より強い精力回復効果等が得られます。

オットピンSは1日3~5回程度、指やガーゼ、脱脂綿を使って陰嚢や内股に塗ってください。特におすすめのタイミングは風呂上がりで、体が温まった状態でマッサージしながら塗ると成分の吸収が高まり、より高い効果が得られます。

体質や体の状態によって異なりますが、おおむ2週間程度で効果が出始めることが多く、性欲や勃起力の改善を実感できるそうです。

ただし、オットピンSは第一類医薬品です。効果がある反面、副作用が発生する恐れもあります。オットピンSを購入する際には薬剤師による説明が必須になりますので、ご注意ください。

トノス

トノス 強精剤

トノスは、大東工業製薬会社から製造、販売されているクリームタイプの強精剤です。1日1回0.1gをペニスや陰嚢など患部に塗って使用します。

主な成分として、男性ホルモンのテストステロンに加え、麻酔作用のある成分が3種類配合されています。そのため、テストステロンによる更年期障害や精力減退、勃起力低下の改善効果に加え、麻酔成分による早漏改善効果もある強精剤となっています。

トノスに含まれるジブカイン塩酸塩、プロカイン塩酸塩など麻酔作用のある成分は、亀頭部に塗ることでペニスの感度を下げ、射精までの時間を伸ばすことで、早漏の改善を意図しています。そのため、トノスは過敏性早漏には効果的な強精剤ですが、過去の性的なトラウマ等が原因となっている心因性の早漏には効果が薄いとされています。

また、トノスを塗ることでペニスの感度が下がりますので、性的興奮も大幅に下がることを意味しますので、ご注意ください。

強力バロネス内服液

強力バロネス 強精剤

強力バロネス内服液は、1アンプル(10ml)中にメチルテストステロンを15㎎配合した強精剤です。

メチルテストステロンの配合量が多いことから、男性ホルモンの不足によって生じた勃起力の衰えや性欲減退に対して効果的です。

男性ホルモンはペニスが勃起する上で重要な役割を担っており、加齢などでテストステロンが低下するとED(勃起不全)になる場合があります。

強力バロネス内服液は、メチルテストステロンによって男性ホルモンを補充し、男性ホルモンの不足からくるEDや勃起力の低下、性欲の衰えなどの症状を改善します。

なお、強力バロネス内服液にはアルコールも配合されていますので、服用後は車の運転はしないように注意しましょう。

活力M

活力M 強精剤

活力Mは、メチルテストステロンを中心に、ゴオウや人参エキスなど16種類の強壮系生薬が配合されているカプセルタイプの強精剤です。

活力Mは、1日の服用量の2カプセルに対して10㎎のメチルテストステロンが配合されており、減ったテストステロンの補充に充分な効果があります。

加えて、活力Mには強壮系の生薬が配合されていますので、メチルテストステロンの効果を補助し効果を高めます。

例えば、配合されているイカリソウは、別名を淫羊藿(インヨウカク)と言い、古来から強精効果のある漢方薬として使用されてきました。

このように、活力Mはメチルテストステロンと16種類の生薬によって強精、強壮効果が得られます。

金蛇精

金蛇精 強精剤

金精蛇は、メチルテストステロンを配合した強精剤です。メチルテストステロンは、その名のとおりテストステロンから合成された物質で、テストステロンよりも肝臓で代謝されにくいことから、経口摂取する医薬品に配合されています。

テストステロンをはじめとした男性ホルモンは、体内で分泌量が不足すると精力減退や勃起力低下といった症状が出ます。テストステロンの分泌量を増やすアプローチもありますが、金精蛇のように、体外からテストステロンを補充することで症状を改善することができます。

また、テストステロンの不足は加齢によっても起こります。この場合、更年期障害によって上記の症状が出ますので、更年期障害の症状を改善するのにも金精蛇は有効です。

強精剤を購入するなら「あかひげ薬局 医薬品専用オンラインショップ」が便利

あかひげ 医薬品 通販

強精剤の中でも上記で紹介している第一類医薬品は薬剤師の説明を聞かないと購入することができない商品です。

また、市販のドラッグストアや薬局では取り扱いがそもそもないお店も多いため、欲しくても手に入らない場合もあります。

その点、精力剤でご存知の「あかひげ薬局」は医薬品専門のオンラインショップがあり、購入後の医薬品適正の確認のメールに返信すれば通販で購入することが出来ます。

便利さという点を除いても、なかなか対面で強精剤を購入するにもちょっと勇気がいりますから(薬剤師が若い女性だと特にね)通販で購入できるのはありがたいですよね。

「あかひげ薬局」オンラインショップ

医薬品の種類を理解しておこう

強精剤とは

せせりたつお

精力剤に即効性を求める際に、バイアグラなどのED治療薬はハードルが高いですが、強精剤は比較的簡単に購入することが出来て、なおかつ即効性も期待できます。

反面、強精剤には副作用もありますから、心配な方も少なくありません。

ですので、強精剤を使用する前に医薬品の種類について理解しておいて損はありません。

医薬品の分類

医薬品のうち、ドラッグストアや薬局で購入できる一般医薬品は、5種類に分類されます。

これは、配合されている薬効成分や副作用のリスクによるもので、薬効と副作用の可能性が高い順に、要指導医薬品、第一類医薬品、第二類医薬品、指定第二類医薬品、第三類医薬品となっています。

そのため、分類の数字が少なくなる程効果が高い反面、副作用のリスクが高い、若しくは重篤な副作用が発生する場合があるということになります。

当然、販売方法も異なり、分類によっては販売した記録を残す必要があったり、薬剤師以外の者が販売できないなどの制約を受ける場合もあります。

参考サイト:「くすりと健康の情報局」第一三共ヘルスケア

要指導医薬品とは

要指導医薬品は、最も高い制約を受ける一般医薬品です。医薬品の成分には、医療用医薬品にしか配合、使用が認められていないものがあります。しかし、一部は一般医薬品にも使用ができるよう転換されることがあります。

要指導医薬品は、転換されてから一定期間が経っていない成分を含む一般医薬品のことを指します。

元々医療用医薬品に使用されていた成分ですので、効果が高い分、副作用のリスクも高いと言えます。

そのため、「直接商品を手に取れないように陳列する」、「薬剤師以外の販売や通信販売ができない」、「購入時は薬剤師の指導が必要である」という制約に加えて、他の一般医薬品に比べてより慎重な使用が必要になっています。

※要指導医薬品の商品例:「アンチスタックス」(エスエス製薬)など

第一類医薬品とは

第一類医薬品は、医療用医薬品から転換された成分を使用、配合した一般医薬品を指します。

要指導医薬品との違いは、使用されている成分が転換から一定期間が経過し、販売時の制約等が緩められていることです。そのため、要指導医薬品の中には、期間経過によって第一類医薬品に分類が変更されることもあります。

多少制約が緩められているとはいえ、医療用医薬品に使用された成分を使用している分、効果も副作用のリスクも高いため、慎重な使用が必要になります。

なお、販売時の制約は要指導医薬品とほぼ同じですが、第一類医薬品は通信販売が可能になっています。

※第一類医薬品の商品例:「リアップX5プラス」(大正製薬)、ロキソニンs(第一三共ヘルスケア)など

第2類医薬品と指定第2類医薬品とは

第二類医薬品は、第一類医薬品に比べて効果や副作用のリスクが低い、いわゆる中程度の効果やリスクを持つ一般医薬品です。そのため、風邪薬や抗アレルギー薬など幅広い一般医薬品がこの分類に含まれます。

第二類医薬品のうち、使用時に特に注意が必要なものは指定第二類医薬品として分類されます。具体的には、「妊娠中の女性や15歳以下の子供には使用できない」といった制約のある第二類医薬品は、指定第二類医薬品となり、第二類医薬品よりも若干高い制約を受けます。

制約も要指導医薬品や第一類医薬品に比べて緩く、「商品を手に取るように陳列してよい」、「薬剤師と登録販売者によって販売でき、通信販売も可能」となっています。指定第二類医薬品に限り、「情報提供行う場所の近くに陳列する」という制限が追加されます。

※第二類医薬品の商品例:「ユンケル黄帝液」(佐藤製薬)、「カコナール」(第一三共ヘルスケア)

第三類医薬品とは

第三類医薬品は、一般医薬品の中で最も副作用のリスクが低い反面、効果も弱い一般医薬品です。

具体的には、服用による体調の影響が少なく、日常生活に支障が出ないと判断される一般医薬品が該当し、ビタミン剤や整腸剤、消毒薬などが挙げられます。

副作用のリスクが低いとはいえ、リスクが「無い」わけではありませんので、何らかの異常を感じたときは医師の診断を受けてください。

販売時の制約も弱く、例えば他の一般医薬品とは異なり、陳列に関する制約などはありません。

※第三類医薬品の商品例:「龍角散」(株式会社龍角散)、「マキロン」(第一三共ヘルスケア)

医薬部外品(指定指定医薬部外品)とは

厚生労働大臣の指定を受け、医薬品に使用されている成分を配合した製品を医薬部外品といいます。

医薬部外品は、治療ではなく予防や衛生が目的になります。そのため、入浴剤や殺虫剤、スキンケア用品、オーラルケア用品と多岐にわたる製品が含まれます。

また、医薬部外品の中には元々医薬品であったものが、医薬部外品に変更されたものもあります。このような医薬部外品を指定医薬部外品と呼び、例としてビタミン剤などがあります。

医薬部外品は、薬剤師や登録販売者でなくとも販売できますので、ドラッグストアはもとより、コンビニや100円ショップ等でも購入できます。

※医薬部外品(指定指定医薬部外品)の商品例:「リボビタンD」(大正製薬)

まとめ~強精剤、強壮剤それぞれの長所短所を理解して目的に合わせて使用する

強精剤 まとめ

強精剤と強壮剤の違いは簡単に言うと、医薬品成分が含まれているかどうかの違いです。

強精剤は即効性も期待できますが、副作用も強いですし、強壮剤は即効性に欠けますが副作用はほぼありません。

どちらも長所と短所がありますから、目的に沿って使用すればいいと思います。

ただし、個人的には本当にED気味で悩んでいるのであれば、同じ医薬品でもバイアグラやシアリス、レビトラなどED治療薬を使う方が即効性は遥かに期待できます。

その分、副作用もありますし国内で購入するには医師の診断が必要となりますのでハードルは高いですが、多くの人が即効性を感じていることも事実です。

逆に「いや、そこまで大げさじゃなくても・・・」「副作用は嫌だな」と思うのであれば、精力剤で様子をみていいのではないでしょうか。

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