目次
サポニンの8つの効果
肥満を予防する効果
サポニンには脂肪を体に蓄えないようにすることで肥満を予防する効果があります。
脂肪はエネルギーとして使い切れない分のブドウ糖を腸で吸収することによって蓄えられるものですが、サポニンはその際のブドウ糖と脂肪の合体を阻止する働きがあります。
実際にサポニンを使った研究の中には被験者にサポニンを与えることで体重や脂肪が減った、という報告もあります。
単純なダイエットはもちろんのこと、メタボリック症候群対策としてもサポニンは有用です。肥満はさまざまな病気を引き起こす原因になるので、肥満の予防は健康的な生活に欠かせません。
コレステロール値を下げる効果
サポニンには血液内に含まれるコレステロール値を下げる効果があります。
ちなみにここでいうコレステロールとは悪玉コレステロールのことです。血液内で悪玉コレステロールが増加すると、悪玉コレステロールが酸化することで血液の流れが悪くなっていきます。
いわゆる血液が「どろどろになっている状態」になり、酸素や栄養を全身に運べなくなったり、血管が詰まりやすくなったりします。
酸素や栄養を全身に運べなくなると細胞の働きが悪くなるのは必然です。そして細胞の働きが悪くなれば体に元気がなくなっていきます。こういった状態を防ぐためにもサポニンによるコレステロール値を下げる効果は重要です。
血流を改善する効果
コレステロール値を下げる効果から繋がる話ですが、サポニンには血流を改善する効果があります。
血液内に含まれる悪玉コレステロールが減ると血がさらさらになり、血液がよどみなく流れるようになります。
また特にニンジン系のサポニンの場合、血小板に作用して血液が固まりづらくなる効果を人体に与えるので、さらに血流を改善させることが期待できます。
血流が滞っているというのは非常に危険な状態です。長く血液が滞った状態を続けていると、血栓ができることもあります。
血栓は血管内を詰まらせる原因になる血液の塊のことで、血管が詰まり続けるとやがては動脈硬化になります。
動脈硬化が続くと今度は脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる病気へと繋がっていきます。
免疫力を高める効果
人間の免疫力は免疫機能を持っている特別な細胞が外部から侵入してきた細菌やウイルスを排除することで発揮されます。
サポニンにはその免疫機能を持った特別な細胞のひとつである「ナチュラルキラー細胞」の働きを強める効果があるのです。
ナチュラルキラー細胞は特にウイルスと腫瘍に対しての免疫を発揮する細胞なので、ウイルス系の病気や腫瘍系の病気の予防にサポニンは役立ちます。
免疫力が落ちるとウイルスへの対抗手段がなくなるので、侵入したウイルスが体内で好き勝手増殖するようになります。
そのため、外出したり、人ごみに行ったりするだけですぐにウイルスにかかり、体調を崩しやすくなることが予想できます。
肝機能を高める効果
サポニンは肝機能を高めることができます。なぜかというとサポニンには肝機能を弱める原因物質である過酸化脂質を体内で作られづらくする作用があるからです。
過酸化脂質とは何かというと、脂質(中性脂肪・コレステロール等)が酸化したものを指します。
脂質の酸化は活性酸素によって起こるのですが、過酸化脂質は体内に根強く残り、人間の健康に悪影響を与えます。
この過酸化脂質の分解を行う臓器が肝臓です。しかし、過酸化脂質が多すぎると肝臓の負担が大きくなり、処理しきれなくなっていきます。
肝機能が異常に弱まると肝機能障害を招くこともあり、そのため、サポニンは肝機能障害の予防にもなるのです。
美肌効果
サポニンはさまざまな作用によって美肌をつくります。たとえばサポニンの肝機能を高める作用は肌にシミをつくりづらくします。というのも、肝臓にはシミの原因物質を体外に排出する機能があるからです。
それからサポニンの細胞の働きを高める作用は肌の老化を防ぐことができますし、血流を高める作用は肌の血色を良くすることに役立ちます。
自律神経のバランスを整えることでストレスを受けにくくする作用もサポニンにはあります。ストレスは吹き出物の原因になるので、吹き出物による肌荒れを防げるというわけです。
さらにサポニンには腸の働きを改善する作用があります。腸の働きが改善することで便秘がなくなり、便秘による肌トラブルを回避することができるわけです。
血糖値を下げる、糖尿病予防
サポニンはインスリンに近い作用を持ちます。つまり、血糖値を下げることができるのです。
人間がブドウ糖を摂取すると血液内のブドウ糖濃度、つまり血糖値が上がります。その際、人間の体は膵臓からインスリンを分泌し、血液内のブドウ糖を代謝させ、血糖値を下げようとします。
糖尿病はこのインスリンの分泌がうまく行われない症状を引き起こす病気のことを指すのです。
そのため、サポニンで膵臓のサポートをすることは糖尿病予防にも繋がります。
また糖尿病にはさまざまな合併症がありますが、サポニンは糖尿病そのものだけでなく、それらの合併症の改善にも効果があります。
咳や痰を抑制する効果
サポニンには気管の分泌液を促進させる作用があります。これは気管に入った異物を体外へ排出するためにできる「痰」の切れを良くする効果があるということです。このようにして気管に入った異物を速やかに除去することで、咳の慢性化を防ぐことができます。実際にサポニンはこの咳や痰の抑制効果により、風邪薬や生薬の成分として広く使われています。
サポニンとは
サポニンとは何かというと、さまざまな種類の植物のさまざまな部分(葉っぱ、根っこ、茎等)に含まれている成分です。
配糖体と呼ばれる物質であり、糖とその他の物質が組み合わさった化合物を意味します。ちなみに植物を口にした時に感じる、あの苦さやえぐさの味はサポニンによるものです。
サポニンは豆系の植物が多く含んでいます。同じサポニンでも植物の種類によってサポニンの種類も異なり、たとえば大豆なら大豆サポニンという呼称が使われます。
サポニンは古くから薬に用いられており、その健康効果は一般の人々にも浸透しています。
サポニンの語源ですが、石鹸に近い性質を持つことからラテン語の「サポ(石鹸の意)」を取ってその名がつけられました。
サポニンはミミズ駆除にも役に立つ
サポニンはミミズ駆除に使われることもあります。たとえば庭のミミズを駆除したければ、庭にサポニンを含む植物を蒔き、その後に水をかけることで土の中のミミズを這い出させることができます。
なぜミミズを這い出させることができるかというと、サポニンの石鹸・洗剤に近い性質が関わっています。サポニンは水と油の両方に溶けるため、ミミズの体のぬるぬるを落とすことができ、ミミズはそれを嫌がって逃げるわけです。
サポニンに毒性ってあるの?
サポニンは種類によって毒性のあるものもあります。どのような毒性かというと細胞や赤血球の膜を破壊するというものです(これを溶血作用といいます)。
この毒性が強いサポニンを摂取したり、サポニン自体を摂りすぎたりすると、体に悪影響が出ることがあります。
しかし、用法・用量を守った摂り方をすれば毒性の心配はありません。また健康食品や薬として利用されているサポニンの多くは毒性の低いものです。
サポニンと精力アップ、勃起力アップの関係
サポニンの効果で精力アップ、勃起力アップに関係しているのは「血流改善効果」です。
血流が改善されると全身により多くの酸素や栄養を運ぶことができるので、体が元気になり、結果として精力もアップします。
体に元気がなければそもそも勃起はできませんし、性欲もわかないものです。
それから血流が改善されると、勃起時に陰茎により多くの血液を集めることができます。
すると陰茎が大量の血液によって大きく膨張できるようになるのです。これがサポニンによって勃起力がアップする仕組みとなっています。
またサポニンの病気を予防し、若々しい健康を維持できる効果も間接的に精力アップ、勃起力アップに役立ちます。病気の中には糖尿病のように合併症として勃起不全になるものも多いので、病気を予防することは重要です。
サポニンの副作用と注意点
サポニンの副作用として考えられるのは前述のとおりサポニンの毒性である溶血作用による影響です。
しかし、健康食品やサプリメントの場合、副作用が起きない内容量に製品を調整しているので、ほとんどのケースで副作用は起きないと考えていていいでしょう。
注意点として、万が一サポニンを摂取して体に異常が起きた場合は、すぐに摂取をやめるようにする必要があります。
そして体に起きた異常次第では病院にかかることも考えた方がいいでしょう。
溶血作用以外の副作用には善玉コレステロール値の減少があげられます。悪玉コレステロール値が減るのはいいのですが、善玉コレステロール値が減るのは問題です。
サポニンを多く含む食品
サポニンを多く含む食品にはさまざまなものがあります。
たとえば冒頭で挙げた「大豆」や「桔梗」、「高麗人参」、「田七人参」などがあげられます。
特に「高麗人参」や「田七人参」は健康食品や漢方薬に利用されることが多い代表的な食材です。
それから大豆もそうですが、日本人に広く用いられている食材の「ごぼう」もサポニンが豊富です。
ごぼうは昔から健康に良い食材として親しまれてきましたが、それはサポニンが含まれているからでもあるのです。
サポニンの摂れる大豆製品には納豆や豆乳、油揚げなどがあげられます。
大豆製品といえば豆腐ですが、苦みを出さないようにサポニンを除去してつくられるので、豆腐ではサポニン摂取に不向きです。
高麗人参とは?
高麗人参とは何かというとオタネニンジンの根を乾燥させたものです。
「人参」とはいいますが、野菜で一般的に食べられているニンジンはせり科のもので、ウコギ科の高麗人参とは違います。
高麗人参は紀元前から食事や薬に使われており、特に中国では生薬の材料として高い評価を得ています。
高麗人参は紅参、白参、水参というように3つの種類に分かれます。特に紅参は成分が豊富に含まれているので、健康効果が高いです。
また高麗人参は長く育てて寝かせたものほど質が高いとされ、その期間の長さでランクが決まります。
高麗人参は日本でも栽培されていますが、日本で入手する場合は中国・韓国から輸入することが多いです。
田七人参とは?
田七人参とは何かというと高麗人参と同様、ウコギ科の多年草を指します。基本的に食用や薬用など、高麗人参と変わらない利用のされ方をしています。
しかし、田七人参の方が含まれている成分が豊富なので、高麗人参よりも高い評価を受けることが多いです。
そのため、健康食品などで利用される時も「高麗人参よりも強力!」といった宣伝をするのが基本です。
どれくらい成分が豊富かというと、田七人参は高麗人参の3~7倍程度以上のサポニン含有量を誇ります。
つまり、田七人参を摂取した方が高麗人参を摂取するよりも3~7倍程度以上分、サポニン摂取が効率的というわけです。
高麗人参と田七人参の違いとは
高麗人参と田七人参にはさまざまな違いがあります。前述のとおり田七人参の方がサポニン含有量が多いということもそうですが、その他のビタミンやミネラル、アミノ酸などの各種栄養素も田七人参の方が上です。
それから副作用の違いがあります。高麗人参には血圧が上がる副作用があるので、もともと高血圧の人には不向きです。
それに対して田七人参は副作用がないので、高血圧の人でも問題なく摂取できます。
ただ田七人参を摂取すると体が健康になる際に起こる好転反応という症状が起こることがあります。軽い眠気やだるさ、吐き気などがその好転反応の症状です。
サポニンの摂取方法
サポニンの摂取方法についてですが、普通の食事から摂取する方法とサプリメントから摂取する方法の2通りがあります。
普通の食事から摂取するメリットは副作用の心配がないことです。しかし、その代わり摂取できるサポニンの量が少なくなるので、おすすめはサプリメントからの摂取となります。
サプリメントならサポニンの成分がしっかり配合されているので、効率的にサポニンを摂ることができます。
それからサプリメントには手軽に摂取できるメリットもあります。
普通の食事でサポニンを摂取する場合、サポニンが含まれている食材を選び、その食材をどれくらい摂ればサポニンがどれだけ摂れる…といったように細かく計算しなければなりませんが、サプリメントなら一粒一粒のサポニン含有量が同じなので、計算が簡単です。
摂取の仕方もカプセルを飲み込むだけでいい分、味や調理を気にする必要がありません。
サポニンをおすすめする人とは
サポニンをおすすめする方は「肥満やメタボ、コレステロール値が気になる方」や「動脈硬化や糖尿病、肝臓病などさまざまな病気を予防したい方」、「肌をいつまでもきれいにしていたい方」などです。
それからサポニンには精力アップ、勃起力アップ効果もあるので、「性欲を感じづらくなっている方」や「勃起がしにくくなっている方」、「若い頃に持っていた男性としての自信を取り戻したい方」などにもおすすめです。
まとめ
サポニンは植物の苦み・えぐみ成分です。血液の状態を良くしたり、免疫力を高めたりするなど、幅広い効果を持っています。
食品とサプリではサプリの方が効率的にサポニンを摂取することができるので、できるだけサプリを利用するのがいいでしょう。
サポニンを配合したサプリにはいろいろなものがあります。
それぞれ生産方法や配合量、サポニン以外の原料、値段などの商品情報を参考にしながら、一番自分に合ったものを選んでみてください。
この記事を書いた人
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